妄想三流建築士

キャストドール(球体関節人形)の写真などをぽちぽち載せるブログです。苦手な方は全力退避でお願いいたします。


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待ち合わせはいつも雨降り【2】

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マフィアものストーリー
待ち合わせはいつも雨降り【1】の続きです。

※ここまでのあらすじ。
巨大な犯罪組織の首領の息子、リュー。
自分に忠誠を誓うチーム内の人間が次々襲われる事件が発生する。
敵の情報を持っているという情報屋と廃工場で待ち合わせるリューだが、やってきたのは敵のボスで、「騒がせ屋」のビセンテ本人だった。

【配役】
リュディガー(Romeo):犯罪組織の御曹司
ビセンテ(Soseo):世界的な「騒がせ屋」を営む謎の人物。

続きは畳みますね。


 
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「人間好きは俺も一緒だ。お前に会いたかった、ビセンテ。

お前は、種子会社勤務時代には作られた飢餓で紛争を引き起こし、
すべてを捨てて路上生活をしていた時代には、
ゴミ拾いの慈善グループと接触、無差別テロ集団に仕立て上げた。

小さなことから大きなトラブルまで、お前は平等に愛している。
だが、けして自分は表に出ない。
お前は影だ。世界の影」

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「そんなお前と、俺は、出会いたかった」

「ナイフですねえ。
あなたはナイフ決闘が好きだ。それは幼少期の経験による。
あなたは一度金目的で誘拐されて、そのまま1年ほどを下町の悪に塗れて過ごした。
誘拐犯を、親と慕ってね」

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「ナイフ決闘はそのころの『いい思い出』だ。
そう、あなたには知的犯罪者のお父様より、
下町で人殺しや泥棒に明け暮れるほうが性にあったんです。

下町時代は、あなたが唯一、人間的な生活を送った時代でもあった。
だから、あなたの魂はまだあの下町にある」

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「懐かしい話だな。
あの町は消えた。

父親が潰した。俺の目の前で」

「ああ、あれってやっぱりあなたのためだったんだ! 愛されてますねえ」

「愛する息子を、1年も誘拐犯に預けるバカがどこにいる。
奴は、思い知らせたかっただけだ。
奴の側以外に安住の地はないと。

奴の他に主を捜せばどうなるかを、ただ知らせたかっただけ。

街は更地になり、俺の顔見知りはみな、汚染地帯の廃棄物解体所に売られた。
そこからは1年も生きなかっただろう」

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「あなたはあそこで立ち止まっちゃったんでしょうねえ。
だから、あなたは子供だ。
いつだって死にたい。
金には本当は興味がない。
誠実な対話は、一対一の殺し合いだけだと思っている。

――言葉にすると、案外つまんないかもしれませんね、リュー」

「他人事だと思っているからだろう。
お前は世界をゲームだと思っている、だからつまらない。
もう一歩踏みこめば、どんなことでも、どんな人間でも面白くなるはずだ。

賭けをしよう、ビセンテ」

「なんのです? あなたのチーム、もうぼろぼろでしょ? 
お父さんからもどうにかしろってせっつかれてるのでは?
だが、あなたはお父さんからの援軍を断る。
お父さんを信用していないから。
スパイを送りこまれちゃ困るから」

「そうだ。俺に援軍は来ない。
お前には、『予定通りに』援軍が来るはずだった。
俺が情報など流さずともな。

だが、本当にそうか?」

「――なんの話なのかなあ。そういうはったりでひるむ僕に見えますか」

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「ナイフを取れ、ビセンテ。
ここに来る前に、『お前がここにいる』という情報を世界中に流した。

復讐に燃えて駆けつけてくる人間に、いくらか心当たりがあるだろう。
ひとりやふたり、十人や二十人、百人や二百人……もう少し多いか?」

「あははは、ばかだなあ、あなた。
そんなことしたら、僕を守りたい人間だって駆けつけてきますよ?
僕のファンは世界中にいるんだ。
パトロンだってね」

「どちらが先に着くか、それともお前がとっとと俺を殺して逃げ出すか。
賭けだな」

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「ですね」

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「影でなくなった時点で、お前は負けた」

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「ばかだなあ、あなた。
僕を殺したら、後悔しますよ。

あなたは、お父さんを殺せない。
服従の心を刷り込まれているからだ。
憎むことで依存しているからだ。
お父さんを失った後、あなたには何も残らない。
誰かに仕えたくても過去の傷がそれを許さず、孤高の王となるにはあなたは弱く、淡泊すぎる。

あなたは空っぽすぎて、気が狂う。

でも、僕なら。
あなたのことを凄くよく知っていて、あなたが好きだ。
あなたの新しい主になれると思うな。

どうです?」

「無理だ。

俺がまだ正気だと思っているようでは、役者不足だ」
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八尋

Author:八尋
ウェットでもあってドライでもあり、ジオラマのように人形を愛でているぼんやりオーナー。
首都圏在住。

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