妄想三流建築士

キャストドール(球体関節人形)の写真などをぽちぽち載せるブログです。苦手な方は全力退避でお願いいたします。


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服従の国へようこそ

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リュー(小)でポエムです。
ちょっとしたもののお礼に、いつもお世話になっております、りおさんから
王子様ブラウスを頂いてしまったので……!
そうだ、王子をやろう! と思ったのですが、何かを盛大に間違いました。
りおさん、本当にありがとうございました。

以下は童話っぽく丸めてありますが、リューの子供のころの話です。
ちょっと気持ち悪いというか、悪趣味な感じの画像をふわーっと処理したら、
さらに気持ち悪いかな! と思ってやってみました。
普通に場違いな感じの仕上がりです(笑)

目隠し等ありますので、少々背後にお気をつけくださいまし。

※リューは本来マフィアの御曹司です。お父さんの主な商売は麻薬です(アイタタタ)

畳みます。

 
■□■ 

昔昔あるところに、服従の国がありました。

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その国では従順であることが何より美徳で、誰も王に逆らいませんでした。

「黙れ」
と言われれば言葉を忘れ、

「見るな」
と言われれば己の目をつぶし、

「殺せ」
と言われれば親兄弟とも殺し合う、それがその国に生まれた者の宿命。

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たったひとりの王子も、もちろん王に従順でした。

「黙れ」
と言われれば言葉を忘れ、

doll20140308002.jpg 

「見るな」
と言われれば己の目をつぶし、

doll20140308011.jpg 

「わたしのようになれ」
と言われれば王のように喋りました。

doll20140308012.jpg  

それなのにただひとつ、
「友を作るな」
という命令だけは、守ることができなかったのです。

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「お前に友は要らぬ。必要なのは敵と手下、それだけだ。
お前の友は死なねばならぬ」

王の言葉に、王子は初めて逆らいました。

「ひとには友が必要です。どうか耳を澄ませてください。
聞こえるのはあなたを讃える声、もしくは怨嗟の声、そればかり。
あなたの身体を案じ、あなたのために粗末なスープを温める、
そんなひとの声はひとつもない。

あなたは孤独だ。

僕はあなたのようになりたくない。
そしてできれば、王子ではなく、あなたの友でありたい」

勇気を振り絞った王子の言葉に、王は笑いました。
からからと笑って言ったのです。

「王は生まれながらの王、王子は生まれながらの王子、
そしていずれお前はわたしになる。

わたしを侮辱したあげく、友の命をわたしから買い取ろうというのなら、
対価を払わねばならぬ。

お前が人形になるというのなら、お前の望みを叶えてやろう」

doll20140308010.jpg     

王はひとを人形にする毒薬の瓶を置いていきました。

友だちの命を買いたいのなら、自分で死神に会ってこいと、
会って自ら、友の命乞いをしてこいと、
そうおっしゃるのでした。

飲み干す以外の道など、どこにもありはしませんでした。

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毒を飲み、瀕死となった王子は夢をみます。

城壁の外を飛んで行く友だちの鳥。
それを捕らえようと、ひとの波が押し寄せていきます。

従順な国民たちは、よくよく見ると、みんな骨しかありません。
王の要求に従い続けた人々は、誰もがとうに死霊と化していたのです。

そうして玉座で笑いながらグラスを傾ける国王も、
王冠をかぶった骸骨です。

己の死にも気づかずに、死霊たちは小鳥を追います。

doll20140308001.jpg  

逃げるんだ、どこまでも。
お前だけは、遠くへ、なるべく遠いところへ。
王子は祈っています。

そうしていつしか、身体の感覚はまったくなくなり、
頭の芯がこれ以上ないほどに冴え冴えと冷えた瞬間、
死神らしき声を聞くのです。

軽やかに、皮肉に笑う声です。
死神は言います。

お前は間違った。
お前は自分から手放した。
お前は結局従順でしかなかった。
だから罰を受けるんだ。
支配という罰を受ける。

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お前の命も、お前の誇りも、お前の友も、
もはや何もかもお前のものではない。

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服従は、魂の罪過である。

死神の声は鋭く、王子の頭はぼうっとしてきます。

喋らなくては。
友の命乞いをしなくては。
ああ、でも、喉はからからです。

早く、早くと急くほどに、
王子の記憶は曖昧になっていくのです。

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自分の友だちは、本当に小鳥だったのでしょうか。
自分は本当に、王子なんかだったのでしょうか。

わかりません。
ただ祈るしかありません。

どうにかして君が逃げおおせますように。
ここで自分が死神と目をあわせている間に、
君はあの黒い森の奥へ飛んで行けますように。

けして休もうなんて思ってはいけない、
誰かの白い手の上で安らげる日まで、

ただひたすらに、羽ばたき、どうか、どうか、

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僕の知らないところで、幸せになってください。
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テーマ : ドール    ジャンル : 趣味・実用

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八尋

Author:八尋
ウェットでもあってドライでもあり、ジオラマのように人形を愛でているぼんやりオーナー。
首都圏在住。

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