妄想三流建築士

キャストドール(球体関節人形)の写真などをぽちぽち載せるブログです。苦手な方は全力退避でお願いいたします。


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亡霊がノックする

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前回のお話(路地裏、ナイフ、幽霊)の続き(?)ですが、基本リューとバートが喋っているだけです。
続きは畳みます。

※出演、リュディガー(Romeo):犯罪組織の二代目
バートラム(Vezeto):リュディガーの参謀で、実は潜入捜査官

 
■□■

「疲れてますね」
「そう見えるか?」

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「そうでなければ、私にこんな役をさせないでしょう」
「ああ。グレンが休みだから仕方がない」

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「ついでにC.Cも休みにされてしまった。代わりにあなたが『幽霊』の情報を集めてる。
最近いつ寝ました?」
「今だな。今寝てる」
「あなたは本当に、真顔だとろくなことを言わない」

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「――何か、グレンとキャロルには言いにくいことでも?」

「まあ、そうだ。

……お前が出会ったという『幽霊』は、お前の過去を知っていたそうだな。
そして、グレンと同じ顔をしていた、と」

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「はい。しかも、出生についてです。
私の出生については、母とその周辺しか知らないはずでした。
私も知らされていなかった。成人し、『会社』に入って始めて知ったんです」

「それは、価値のある過去か?
お前がここで潜入捜査をしている、ということよりも?」

「醜聞にはなりますね。
それに、これを知っているなら他のことも知っているのでは、と、私に思わせたいのかも」

「俺には話せるか」

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「亡霊です」

「亡霊」

「ええ。私の父親は、私が産まれたときには、あらかじめ死んでいました」

「よくある話だ」

「そうです。でも、数十年前に死んだとなると、滅多にない」

「一部の高値がつく精子に関しては、長々冷凍保存されることもないではない」

「――それですよ。
でも、私の父は天才や英雄ではありませんでした。

世間を騒がせた殺人者です」

「なるほど」

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「つまらなさそうな顔ですね」

「顔は生まれつきだ。劇場型の殺人者にファンがつくのも昔からだ。
お前の母親は、殺人者の記録を紐解いて恋に落ち、なんとしてでも手に入れようと夢をみた」

「違法な取引の結果、私は生まれました」

「母親はどんな目でお前を見た?」

「リュディガー、あなたの母親はどうでした?」

「母親のことはろくに覚えていない。
父親は、俺を自分自身と思うときもあれば、死んだ母親そのものだと思うときもあるようだ。

奴は俺を自分と同じものにしたい。
それはつまり、お前の父親の数百倍の人間を殺して、笑顔でパーティーに出るような男だ」

「慰めですか?」

「お前は役に立つ。俺は父親を王座から引きずり下ろしたい。お前もだな?」

「ええ。彼を我々に引き渡し、組織を解散してくれれば、我々の作戦は成功です。
それまでは、あなたに死なれては困る。

――私を脅してきたあの男は、何者でしょう?」

「本物の亡霊かもしれん」

「……どういう意味です?」

「お前は任務のために動く。俺は俺の自由のために動く。
生きているからな。どれだけ衝動的に動いても、行動には動機がある。
だが、亡霊にはそれがない。
ひたすらにさまようだけだ。

そして、行く先々でひとが死ぬ」
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テーマ : ドール    ジャンル : 趣味・実用

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八尋

Author:八尋
ウェットでもあってドライでもあり、ジオラマのように人形を愛でているぼんやりオーナー。
首都圏在住。

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