妄想三流建築士

キャストドール(球体関節人形)の写真などをぽちぽち載せるブログです。苦手な方は全力退避でお願いいたします。


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青い炒飯とパンケーキ

お人形のキャラクターを使った小話です。

基本的に、飯を食うとか食わないとか、それだけです。

出演:リュディガー、グレン、バートラム

写真はないので、興味がない方はスルーでお願いします。
本文は畳みますね。


 
□■□


 白い部屋にふたりで居る。

 円形の部屋。窓はない。小さな卓も白い円形。椅子は向かい合わせにふたつ。
 『彼』は、全身を弛緩させていかにもだらしなく座っている。
 自分は習慣的に背を正し、足を組んで彼の向かいに居る。

 彼は椅子の背もたれから、耐え難い重力を振り切るようにして起き上がり、痩せて尖った顎を卓上に載せる。
 そして、骨の上に皮を張った顔で笑う。

「元気そうじゃねえの、リュー」

「そう見えるか?」

「見た目はねえ。いいスーツだな、それ」

 彼は言い、喉の奥でどうでもいいような笑い声を出した。
 普通ならバカにされていると思うところかもしれない。
 けれど自分は、いいかげん彼のやり口には慣れている。

 自分は形ばかりの新聞をめくる。
 一見遙か昔から一歩も深化していないように見える紙面では、実のところせわしなく情報が行き交っていた。
 見開きをびっしりと埋めた、様々なフォントの見出したち。
 自分の灰色の視線が動けば、注目した見出しがふっと拡大される。
 わずかな沈黙の後に、今度はその記事の内容がどっと紙面を埋めた。植民地衛星での戦争のあおりを受けて、未だ地球の裏側で続く小競り合い。

 動画枠の中で、軍服姿の男が重いブーツを引きずって走っている。
 兵隊蟻の男たちは泥を踏み、懸命に先へと進む。

 それを眺めている自分の足下には、よく磨かれた手縫いの革靴が光っている。
 スーツは少しばかり光沢のある黒のストライプだ。
 紫の飾り縫いが、気に入っている。

「スーツはアメリカ製。生地はイタリア人が作った」

 せめてものサービスのつもりで素直に言うと、相手は今度こそばかにするように鼻を鳴らした。

「そんなもん知ってる。オーダーしたのは並木通りの店だ、
六丁目……評判いいねえ。口コミサイトなんかじゃねえ。おハイソなひとたちの本物の口コミだ。
あー、三ヶ月前にここに来てたの、あそこの主人か? あいつはちょっと太りすぎだな。
余命は三年以内と見た」

「奴の体重まで記録しろと言った覚えはないが?」

「言われた覚えもないねえ。たださぁ、記録ってのはありとあらゆるとこに残るってだけさ。
支払いに注文伝票、鍵の開け閉め、監視カメラの情報から、交通機関でのIDチェック。
俺があえて記録しなくたって、検索し直せばわかっちゃうのよ。
俺はここにいるけどあっちにもこっちにもいるんだから。知ってんだろ?」

 卓上に載せた首をぐらぐらさせながら歌うように言い、彼は落ちくぼんだ眼窩の底からこちらを見あげ、はたと気づいたかのように続けた。

「そういやお前さ。昨日って、何食った?」

「…………」


□■□


「あれ、どーかしました、社長?」

 のんびりとしたグレンの声に、リュディガーはゆっくり一度だけ瞬く。
 長く眠っていたような気分だが、実際にはヘッドセットをして五面ある書斎のモニタと向かい合っていただけだ。

 リューはさりげなく両手の五指を動かし、感覚が実体に戻ってくるのを待ちながら返した。

「どうかしたように見えるか?」

「いいえー? だけど、俺が声かける一秒くらい前に、雰囲気がぴりっとしたから。
まあ、大して深刻な感じでもなかったからいーんだけど、なんかあったのかな? って」

「ぴりっとした感じ、か。お前はいつも感覚的すぎる」

 物静かに言い、リューはヘッドセットを取って書斎スペースの入り口辺りを見やった。
 そこに立っているのは、やや華奢な東洋人ハーフの男だ。
 香港経済特区出身のグレン。
 リューの身の回りの世話とボディーガードを担当する若作りな男は、軍払い下げのパンツにばかばかしい柄のTシャツをあわせたあげく、エプロンをかけて片手にお玉を持っている。

 ――嫌な予感がした。

 リューはしばらくグレンのその姿を眺めた後、目の前のPCに起動中のプログラムを終了させる指示を出しながら立ち上がった。
 予感直感は己の経験や感覚によってもたらされるものであり、けして軽んじるべきものではない。
 となれば、取るべき行動はひとつ。

「出かける」

「えっ、今日そんなご予定じゃなかったですよね? 急用なら俺も行きますけど。
ってか、飯食ってってくださいよ、ちょうど出来たとこなんで! 
あんた昨日ろくに食ってないでしょ? 知ってんですからね、俺」

 グレンはあくまで明るく言い、いまどきはファッションと化しかけた紙の本専用本棚の壁を大回りして、オープンキッチンのほうへと歩いていく。
 リューはそのまま回れ右して客間奥の裏口から外へ出たい欲求にかられたが、ぎりぎりで正気に返った。

 逃げてどうなる、料理に殺されるわけでもあるまいし。

 ――だが、果たして、どうだろう。
 場合によっては半殺しくらいにはなるかもしれない。
 しかしまあ、とにかく事実をこの目で確認するところからだ。

 無意識に少し深い呼吸をしてから、リューは重い書斎机を離れた。
 本棚の向こうに出ると、辺りが一気に明るくなる。
 彼が住処にしている場所は、オフィスビルの最上階を全フロアぶちぬいてある。だだっ広いその場所をさらにだだっ広く見せるため、仕切りはほとんどない。
 キッチンもリビングも書斎も、家具や本棚で漠然と分けられているだけだ。
 洒落ていることは確かだが、リューの職業的には少し開けっぴろげすぎるかもしれない。
  
 リビングスペース――点在するソファーや低い卓の数からして、ホテルのロビーと言った印象だが――の壁一面を占める窓には、カーテンもブラインドもない。
 窓の素材自体が電気を流すことで透明にもなれば透明にもなるのだ。
 今は半透明の窓には、うっすらとアジア風の流水紋と蓮が浮かび上がり、その向こうに商業特区の雑然とした町並みが透けて見えた。
 
「出来れば隅に座っといてください。この部屋、どうも落ち着かない」

 リビングスペースの片隅にあるオープンキッチンから、グレンの声がする。
 辺りに漂うのは中華独特の調味料の匂いで、やや悪臭に近い、とリューは思う。
 そもそも大体の食物の匂いは、彼にとって悪臭扱いだ。

「窓は防弾だ」

 とぼけたつもりで言って、リューは窓の外が見える側のひとりがけソファに座る。

「なるほど? それって、ヘリの機銃でも防げます?」

 笑い混じりの声がして、軽い足音と食べ物の匂いが近づいてきた。
 グレンの足取りはいつも軽い。
 毎朝地道に走り込みをして、必要な筋肉を維持するのも彼の仕事だ。
 リューの仕事は、もう少し頭を使う。
 さっき読んだ新聞の中身を思い起こしながら、頭の隅っこだけをグレンのために割いて言う。 

「無理だな。だが、そんなものを持ち出される事態なら何をやっても遅い。
この部屋で銃撃戦になるという仮定についても同じだ。
そうならないように努力すべきであって、そうなったときには負けが確定している。
負けたときのことを考えるのは非効率的だ」

「そんなことありませんよ」

 グレンの声が急に真剣になり、手元の小さな円卓に皿が置かれた。
 リューはそれをちらと見る。
 グレンはというと、リューだけを見つめて力説していた。

「あんたはそのへんが駄目だと思うんですよ。
いいですか? 世の中、ハッキリした勝ち負けってのは案外ありません。
死ぬまで、勝ったり負けたりを繰り返すんだ。そんで、死んじまったらとにかくそこまで。
負け確定です。あんたはどうも、負けたと思ったら死にたがる。よくないですよ。
あんたはきちんと死ぬべきときに死んで、俺に食われてくれなくちゃ!」

「グレン」

 リューはグレンの名を呼ぶ。
 すると、グレンの青い瞳がわずかに光った。
 どことなく、野生の獣の瞳に似た光だ。

「はい? 今さら約束反故とかはなしですよ?
あんたが死んだら食っていいって、言いましたよね?」

 押し殺した声だ。
 切羽詰まった声。
 彼は別にリューを脅したいわけではない。リュー自身は知っている。
 グレンはむしろ、自分の中の何かを押しつぶそうとしているのだ。

 一般常識や先進諸国の倫理観から考えると、グレンは少しおかしな男だ。

 リューが初めてグレンと会ったとき、グレンは泣きじゃくりながら自分の足を切りおとそうとしていた。
 
 当時彼は諸事情から人間にしか食欲を覚えず、かといってひとを殺す踏ん切りもつかず、飢えに追い立てられてそのような行動に出ようとしていたらしい。
 
 そんな彼を拾い上げ、『死んだら俺を食っていい』と告げたのはリュー自身だ。
 グレンの青い眼がすがるように光るのはその約束のせいだし、リューも今のところ約束を違える気はない。
 
 だから彼の目は正面から見つつ、特に気負わずに言う。

「それは構わんが、これはなんだ」

 リューの指が指しているのは、ソファの傍らにある円卓、その上にグレンが置いた皿だった。
 グレンは皿のほうは見もしないで答える。

「炒飯です。自家製チャーシュー入り」

「青いぞ」

「え?」

 そこでやっと、グレンは炒飯の皿を見た。

 真っ白いシンプルな皿の真ん中に、こんもりと盛られた米。


 ――青い。

 目に痛い。

 凄まじいコントラストは、明らかに「食用不可」に見える。
 しかし、匂いは妙にいい。
 香ばしいごま油と炒められた肉の脂の甘い匂い、長ネギがアクセントになって、多分食べたら舌は美味しいというのかもしれない。

 目さえつぶっていれば。

 グレンはしばらく自作の炒飯とにらみ合った結果、真剣な顔でリューを見あげた。

「綺麗じゃありません?」

「いや」

 途端にやや傷心の顔になり、グレンはすがるように問いを重ねる。

「青、お嫌いですか?」

「……いや」

「よかった、俺も青、好きです」

 えへへ、と、安堵した子供のように笑われ、リューは全ての説明が面倒くさくなった。
 どうせオープンキッチンの棚には、色とりどりの合成着色料が並んでいるに違いない。

 リューはしばし考えた結果、グレンを人さし指で招いた。

「ワインを持ってこい」

「あー! いいですね~。赤ワインにしましょ。赤と青、いい組み合わせ!」

 きゃっきゃとキッチン横のワインセラーに駆け寄るグレンを追って、リューも立ち上がる。
 キッチンに吊してあるワイングラスをひとつ取って差し出すと、グレンはわざとらしく眉根を寄せた。

「座っててくださっていいのに。あんたって仕事のときもいっつもそうだ」

「お前もいつもひとこと多い。お前はお前の仕事をしろ」

「はいな、こうすりゃいいんでしょ?」

 軽口を交わす間にコルクが抜かれ、真紅の液体がグラスに注がれる。
 リューは赤いしずくが切れるが早いか、グラスを持ったままリビングの出口へと向かった。

「あれ、社長? まさかそのままお出かけ? ご飯はどーすんですか!」

 追いかけてくるグレンの声に、リューは「これだ」とでも言うように少しだけグラスを上げ、中身に口をつけながら生体認証パネルに手を当てた。
 脈拍と指紋と静脈の位置を読み取った警備システムが、黒っぽい重い木の扉をスライドさせる。

 扉の向こうは大理石を貼ったやけに拾い玄関で、そこにはひとり、長身の男がたたずんでいた。
 いささか出身地不明の彫りの深い端整な顔。
 貼り付けたような笑みを浮かべたバートラムは、肌触りのよい低い声で言う。

「おはようございます、社長。お出かけでしたか?」

「ああ。これを頼む。中のも」

 リューは空になったグラスをバートラムに押しつけると、親指で背後のグレンと炒飯の皿辺りを親指で示した。
 バートラムは一瞬で辺りに視線を走らせ、現状を把握したものと見える。

 顔に貼りついた笑みが、曖昧なニュアンスで深まった。

 グレンはというと、もちろんそんなことは気にせず、ぱたぱたと走って来てバートラムを睨み上げる。

「あー、バートじゃん。なになに、なんの用? 社長になんか用ならさー、まず俺に要件言いなよ」

「社長にそんな命令は受けていませんよ、わたしは。
グレン、また料理をしましたね?わたしは君に料理をすることを禁じたはずです。
今までざっと6回ほどですが。……料理人を雇います?」

 台詞の最後はリューに向けられたものだが、リューは軽く手を振る。

「もちろん必要ない。車を回せ」

「はい。同行は?」

「俺、俺が行きますってば! 他の奴はダメだよ、信用できないもん!」

 噛みつくようにグレンが言い、エプロンを取って上着を回収しに走る。
 そんな彼に、バートラムが優しく声をかけた。

「君は、信用できるんですか?」

「できる! だって食欲はピュアだよ?」

「ピュア過ぎるのも問題ですよ。裏返ったら、大変だ」

 どことなく旋律を含んで言うバートラムに、駆け寄ってきたグレンは心底嫌そうな顔をする。
 リューは全てを断ち切るように、アメリカの俳優が作ったブランドのスーツの袖を少しずり上げ、バートラムに手首をさらした。

「あまりグレンとさえずるな。バートラム、今日のキーだ」

「失礼しました。では、いつも通りに」

 バートラムもすぐに手を出し、互いの手首が軽く触れて、そこに埋められた小さな端末が同期した。
 これでバートラムはこの家の端末から彼とリュー専用のスペースに入りこみ、必要とされることを知るだろう。
 リューはそのまま外へ出て行こうとして、ふと振り向いた。
 バートラムのオリーヴ色の目がこちらを見ている。
 見ているのか見ていないのか、焦点が曖昧なままに。
 
「それと、もうひとつ。バートラム。献立表を作れ、一ヶ月分の」

 ほんのわずかな戸惑いがバートラムの瞳に揺れ、彼は微笑んで首を傾げた。

「――やっぱり、グレンに料理を仕込むつもりですか?」

「いや、違う。その献立表は完全に虚偽でいい。たまに三食なくてもいい。
近所で食えるものか、デリバリーできるものにしておけ。
それで、スケジュールに仕込んでおくんだ。いいな?」

「了解いたしました。――理由はお聞きしないほうがいいのでしょうか?」

 最後に付け足された問いは、バートラムにしては珍しかった。
 彼は基本的に、唯々諾々としてリューに従うのを己のキャラクターとして認識している。
 それをおして問うのだから、よほど気になったのだろう。

 リューは少し考えてから、一言を投げ出した。

「うるさい奴がいてな」


□■□


「今日の食事は――炒飯ねえ。献立報告してくれんのはいいけどさ、いつの間にそういう趣味になったの?」

「最近、香港出身の奴が側に居る」

 そう、と男は口の中でつぶやき、卓に顎を載せて眠そうに瞬いた。

 彼とリューは、白い部屋の中に居る。
 ……というのはリューがそう体感しているだけで、現実としてはリューはヘッドセットをつけて書斎にいるし、目の前の男は実在しない。

 これは夢だ。

 そして、もう少し現実的な言い方をするなら、仮想現実だ。
 リューは多忙な日々のわずかな隙間に、新聞を読みながら彼と相対する。
 彼は箒みたいなアッシュブロンドをゆっくり揺らしながら、自分の管理するデータをひっくり返してぼんやりと言う。

「昔はお前も、もうちょっとまともに飯食ってたのになあ。
ほら、育ての親の傭兵さんのために、よくフライパン持って総菜買いに行ってたじゃん」

「あの頃は少しくらいは料理もしたな」

「そうそう。お前のパンケーキ、美味そうだったよ」

「お前は一度も食わなかった」

 リューが静かに言うと、相手はくすくすと笑う。
 ハシバミ色の目が細められ、おとぎ話を聞いたような顔になって、彼は言う。

「そういうこともあったっけ? 俺が生身だったころ?」

「そうだ。お前はいつも地下の隠れ家で、機械言語ばかり相手にしていた。
放っておくと三日もろくに食わないで死にかけていた」

「ふーん。そんなんで、なんで友だちになったんだろうねえ」

「さあ。なんでだろうな」

 リューは言い、新聞を畳む。
 目の前の男は仮想の卓に頭を預けたままリューを見あげて、まだ懐かしそうな顔をしていた。

 リューは彼を見下ろし、特に表情は変えずに立ち上がる。

 彼が立ち去ろうとしているのを知り、男は言う。

「勘違いするなよ。俺は、死んじゃいねえ。
肉体は自分から脱ぎ捨てたけど、頭の中身は全部ちゃんとネットワークにゆだねて、
死なないもんに、なったんだ。
寂しくなんないようにしたんだよ。
なあ……そうだろ? お前だって、そう信じてるから、『俺』を未だに使ってんだろ?」

 リューは静かな無表情のまま少し首を傾げて、考えた。
 そして、すぐに言う。

「いや、お前は死んだ。ただ、俺に幽霊と喋る趣味があるだけだ」

「おい、リュー」

 昔の友人が――十五年ほど前に死んだ友人が体を起こしたのが気配でわかったが、リューは仮想空間の中にしつらえられた扉に真っ直ぐ向かっていった。
 強制終了はしなかった。
 丁寧に、お互いが生きていたときのような振りをしたい、そんな気分だった。

 リューは覚えている。
 十五年前、訳あって衛星のスラムに住んでいたころ。
 家の事情でどうしても親友のところを訊ねることができず、自分は焦っていた。同じドイツ系のカルルという少年は、天才ではあったが危うい人間だと知っていた。
 プログラムに没頭すれば、三日もろくなものを口にせずに座り続けてしまう。
 カルルはリューの二歳上のくせに、見た目は十歳も上に見える男だった。
 だから、早く会いにいかなくては。
 自分がどうにかしなくては。
 リューは古式ゆかしい新聞紙に包んだパンケーキを一山、両手に抱えて彼の隠れ家の玄関に立っていた。

 階段を下りてくるときには、すでに腐臭がしていた。

 血の腐った、甘い匂い。

 あのときの気分を覚えている。
 一歩一歩地獄に下りていくような気持ちなのに、その先に苦しいことが待っているのはわかっているのに、そのことで一生自分を責めることになるだろうに、必死に階段を下りていった。

 懐かしい話だ。

 けれどまだ、覚えている。

□■□

「――社長?」

 頭の上でグレンの声がする。
 リューは面倒くさそうに目を開け、グレンがまた性懲りもなくエプロンを着けて突っ立っているのを見た。

 彼の青い眼は、よくよく見ると、少し不安げに揺れている。

 リューは本当に心底の面倒くささを感じながらも、それでもかすかに笑って言った。

「それで。今日は何を作った?」
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テーマ : オリジナル小説    ジャンル : 小説・文学

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八尋

Author:八尋
ウェットでもあってドライでもあり、ジオラマのように人形を愛でているぼんやりオーナー。
首都圏在住。

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